Tuesday, January 4, 2011

「最後の忠臣蔵」で役所広司相手に熱演 女優・桜庭ななみ


 あどけない顔立ちながらも、瞳に意志の強さが宿る。まさに「薩摩おごじょ」。「役柄のような武家の強さはないですよ。気の強さは似ているけど」。18歳。鈴が鳴るように笑う。表情がまぶしい。
 公開中の映画「最後の忠臣蔵」で、大石内蔵助の隠し子、可音(かね)役をオーディションで獲得。育ての親、孫左衛門役の役所広司を相手に熱演した。スタジオの端でずっと台本を持って気持ちを作る役所に、学ぶものは多かった。「役柄になりきる姿勢、芝居のあり方を教えてもらいました」
 撮影1カ月前からたたき込んだ時代劇の所作や芸事もプラスに。「食事会で、お箸の持ち方がきれいになったといわれました。一つ一つの動きも丁寧になった。日本人女性として、大事にしていきたいですね」
 15歳のとき、鹿児島でスカウトされて上京。同じ事務所のメンバーでつくる5人組のアイドルグループ、bump.y(バンピー)の一員でもある。「歌も4分間のドラマ。芝居と通じるところがある」という。
 メンバーはみな“歌う女優”として個人活動も行っており、いい意味でのライバル。だから「映画を見たメンバーから『感動した』といわれてうれしかった」
 今、タジン鍋に夢中だ。三角帽のような形状の鍋で野菜や魚、肉を蒸す料理で、「野菜の水分だけで蒸せるのでヘルシー。私はすぐ体にでちゃうから、気をつけています。でも食べることは大好き、ふふっ」。この純真な愛らしさが、次世代スターの強みだ。(橋本奈実)
◆さくらば・ななみ 平成4年、鹿児島県生まれ。20年、雑誌のコンテストでグランプリを獲得し、同年「天国のバス」で映画デビュー。映画やテレビドラマ、CM、歌手活動と幅広く活躍している。

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